Dr.Kのあゆみ

Dr.Kのあゆみ Vol.23(会社員になる!!)

医師が会社員になる

Dr.Kのあゆみ Vol.23(会社員になる!!)

今回のブログはこれまでの「Dr.Kのあゆみ Vol.1~22」の続きになります。
「Dr.Kのあゆみ」シリーズVol.1はこちら
「Dr.Kのあゆみ Vol.22」はこちら

会社員になる!!


5月3日にニューヨークから帰国しましたが、私は「また前の病院のように、土日も休まず、当直もするという生活には戻れない。もう少し、音楽をやっていたい、でも貯金を使い果たしてしまったから働かないと・・・」などと考えがまとまらずに過ごしていました。

1週間ほどしたところで、知人から会社を紹介してもらいました。その会社は、医師が経営していて、業務としては、生命保険に加入する方の診査(問診、診察、採血、心電図など)、書類作成をしたり、医療訴訟の弁護士さんからの質問に回答する、というものでした。さっそく話を聞きに行き、社長である先生の考え方がとても良かったこと、自分で休日などの設定が可能であること、すぐに働き始めることができるということなどから、その会社に入社することを決めました。

自宅を出る時間と、自宅に戻る時間を固定して伝えておいて、あとは毎月の出勤可能な日を2ヶ月前に会社に伝え、基本的には自宅から直接現場に向かいます。会社に毎日出勤することはありませんでした。前日に、「明日は◯◯県の◯◯駅に◯時にお願いします。診査内容は・・・」といったメールが届きます。飛行機移動が必要な場合は、予め航空券の予約が必要なので2週間ほど前に伝えてもらったりしますが、遠方でも新幹線移動の場合は基本的に前日に知らされます。


診査先では、生命保険加入内容により、項目が異なるのですが、多い時は問診、診察に加え、尿検査、採血検査、心電図などの検査がありました。私一人で移動するので、これらの物品を全て持って移動していました。また、物品の管理も全て一人で行い、毎月の交通費の請求なども一人で行いました。
現地に到着後、「不足した物品があるので出来ません」などはアウトですし、採血検査も私一人しかいないので、難しくて採れなかった場合に代わってくれる人がいないというのがプレッシャーではありました。自宅を出る前に何度も物品を確認したりはしましたが、オンオフは非常にはっきりしており、病院のように急遽呼ばれることもなく、とても快適に生活していました。


診査へは日本全国、こういう機会でもないと行けなかっただろうなぁという場所にも沢山行くことができました。稀に宿泊が必要な場合もありましたが、基本的には日帰りでした。沖縄、四国、東北などにも日帰りで行くことがあり、思ったよりも日本は狭い!と感じたりもしました。


この時に感じたことは、病院時代の患者さんの印象が、その人らしい状態でないということでした。というのは、病院にいらっしゃる患者さんたちの多くは、病院向きの立ち振る舞いになる、つまり、普段堂々としている方でも、自分の症状や未だ見ぬ診断に少し怖さを感じていたり、医師を前に緊張していたのではないかと感じたのです。
一方で、保険の診査では、私の方がクライアントのテリトリーに入っていく形になり、クライアントは病院で会う感じとは違い、とても堂々としているように見えました。私もそうですが、病気や病院、医師の前では人間は少し臆病になるものなんだろうなぁと思います。
私が診査に行くケースは比較的高額の保険に入られることが多く、各業種の方にお会いする機会が増え、短時間の診査ではありましたが、その雰囲気や対応などにおいてとても勉強することが多く貴重な経験でした。

こま田さんとの再会と伊勢へのお礼参り


ニューヨークへの出発前に伊勢神宮の外宮でご祈祷してもらい、内宮、猿田彦神社をお参りしました。ご祈祷していただいた外宮には豊受大御神が祀ってあります。豊受大御神は、天照大御神のお食事を司る御饌都神(みけつかみ)で衣食住、産業の守り神であると聞き、私の思い込みかもしれませんが、外宮でご祈祷してもらってから、特に食べ物に困らなくなったように感じます。ニューヨークでは収入がなく節約暮らしではあったものの、色々な方に食べ物をいただいたり、お家に呼んでいただいたり、食事に連れて行ってもらう機会が多かったからです。
今でも、おかげさまで食事に恵まれていると感じます。日常の中で、豊受大御神には、「いつも食事に恵まれていて、感謝しています。」と伝えています。


ニューヨークから帰国する時、必ず伊勢でお礼参りと「こま田」さんに行こうと決めていました。外宮、内宮、猿田彦神社へ行き、無事1年間の留学を終え、新たな経験が出来たことのお礼を伝えました。
夜はもちろん「こま田」さんを予約していました。私はニューヨークへ行く前の1回しか「こま田」さんに行ったことがなかったのに、駒田さんご夫妻は「おかえりなさい」ととても温かく迎えてくれ、再会を喜んでくれたのです。何だか遠い昔から知り合いだったような、そんな感覚がありました。本当に嬉しかったです。
そして、とっても美味しいお寿司を堪能し、体も心も心地よくすっきりとして、これからの日本での新たな生活も頑張ろうと思えました。

次なる出会い


ある日、私は仕事で東京のとあるクリニックの理事長先生の保険の診査に行きました。保険の診査はスムーズに終わりました。診査の途中で、理事長先生から、「どうしてこの仕事を?」と尋ねられました。私は正直に、「今年の5月に語学留学から戻ってきたのですが、中途半端な時期でもあり、病院に戻る決心がつかなかったので、この仕事を選びました。」と答えました。すると、「まだ若いし、臨床に未練はないの?」と聞かれました。正直、患者さんと接することは好きなので、臨床がしたい気持ちはどこかにありました。理事長は「良かったらうちで働きませんか?今すぐにでも」と言ってくださいました。私は「会社に入社してまだ半年ほどですし、両親も私が実家に戻り今喜んでいるから、時間をください」と伝えました。その時お世話になっていた会社の社長、従業員のみなさんにとても良くしていただいていたので、自分の中で「次が見つかったから、辞めます」というわけにはいきませんでした。


それから間もなく、理事長は事務長を連れて、私と母のもとに会いに来て、母に「お嬢さんに是非うちのクリニックで働いてほしい。」とおっしゃったのです。それだけのスピード感で誘っていただけることはなかなかないと感じて、お世話になろうと決意しました。


私は1年間が終わる頃に会社の社長に相談しました。今誘ってもらっていることを正直に話し、「この会社はとても良くしてくださり、とても名残惜しいが、臨床に戻りたい気持ちもある。」と伝えました。社長は「会社のことは大丈夫だから、臨床に戻りたいという気持ちもわからないではないから、まずは行ってみたら?それで違うなと思ったらまたすぐ戻ってきたらいい。」と言ってくれました。本当に恵まれていたと思います。
また、スピリチュアルカウンセラーのIさんには、入社した時にカウンセリングをしてもらっていましたが、「今の状況での会社勤めは良いけど、上の人はゆくゆくは医療をやってほしいと思っているみたい。今はそこから逃げることができたとしても、なんらか戻されると思うよ」と言われていたので、「これかー!!」と納得しました。
こうして、新たな第一歩を踏み出すことが決まりました。
後にIさんにクリニック勤めになりましたと伝えると「やっぱり!戻されると思った!」と言われました。


本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。伊勢神宮へのお礼参り、駒田さんご夫妻との再会、そして1年間の貴重な会社勤め期間のお話でした。会社の社長さんは本当に素晴らしく、正直に話をしやすい雰囲気と、話した後の解決方法が私個人も尊重してくれる感じがして、こういう組織で働きたいと思わせる方でした。次は、クリニック勤務が始まります。是非ご覧いただけたらと思います。


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ABOUT ME
Dr.K
都内在住の30代女性。 内科医として、西洋医学・東洋医学を学び、現在都内で勤務医をしています。 自身が幼少期から気管支喘息、アレルギー体質であり、また大学時代の左前十字靭帯断裂後手術を受け、そして現在、変形性股関節症と向き合っています。 このブログでは、私自身が抱える健康問題に関して、西洋医学・東洋医学・代替療法・民間療法・スピリチュアル的なアプローチなど、興味が湧き、自分で納得したものを取り入れ、その結果をシェアしていきたいと思います。ゆくゆくはHolistic(ホリスティック)医学(=人間をまるごと全体的にみる医学)を提供できる医師を目指しています。